tax_free/懐古自慰

Created Fri, 08 Dec 2023 00:00:00 +0900
1843 Words

私は iGEM の全てのメンバーは積極的に外に出て活動してほしいと心から思っています.これは iGEM を辞めろと言いたいのではなく,内向きになっているとチャンスを得にくいと私が考えているからです.そして,外に出ることでしか見えない価値が,みんなで作る Community が結果として,チーム全体をよくすると信じています.

私が Python を始めたのは琉球大学のオープンキャンパスで会った学生と仲良くなり,沖縄の Python Community に誘われたのが直接的な理由です.最初はただ勉強会に参加するだけでしたが,次第に,そして自然にその Community を軸にして沖縄にあるスタートアップや他の Community と繋りを持つようになりました.そうしてできた繋りは今でも役に立ったり,ふとしたときに助けてくれます.

この話で重要だと思うことは,最初のきっかけであるオープンキャンパスに行っていなければ,私は何もなかったということです.チャンスはどこに落ちているか分かりません.なので,もちろん選択眼は大事ですが,積極的にイベントを探して,一見すると自分や iGEM と関係がなさそうでも突撃してみましょう.きっと,そこには何かのきっかけがあるはずです.

Community に属してしばらくした後,私は運営チームに入ることにしました.これは自分を育ててくれた Community に貢献し,自分のようにきっかけと出会える人を増やしたかったからです.こう書くと宗教にどっぷりの人のように見えますが,同じ気持ちを持って集っているという点で,大きく違わない気もします.閑話休題,結局,私は勉強会の企画を考えたり,沖縄で開催された Python のカンファレンスでのトークセッションの構成を考えることで Community に貢献している(貢献しているつもり)になっていました.今思うと先輩におんぶにだっこでしたが,中学 3 年生の私に大きな経験をさせてくれ,このオープンな Community のおかげで大きく成長させてもらうことができました.

この話で大切なことは,Community に単に参加しているだけでも利益を享受することはできますが,あと少し,あと少しだけ前に進めば大きな成長の機会が待っているということです.もちろん Community の運営側に回る決断が簡単でないことを知っています.しかし,その決断をすることによって,今のあなたに,将来のあなたに利益があります.加えて,未来のメンバーがあなたに利益を与えることだってあるでしょう.Community を作ることは今,この瞬間の負担は小さくはないかもしれません.ですが,今後長く利益をあなたとその領域にもたらすことになります.なので,困難なことではありますが,少しだけ挑戦してみましょう.

やっとこさ,iGEM に関連する話です.私が iGEM を通して一番時間を使ったのはもちろん iGEM TokyoTech に関する仕事です.ですが,次に,それと同じくらい重要だと思っていたのは iGEM の Community 作成・維持でした.今まで書いてきたように私は Community に育ててもらい,Community に関わる楽しさを知っているつもりでした.なので,日本の iGEM Community がもっと盛り上ってほしいと思い,iGEM Advent Calendar 2022 を企画しました.結果を見ると 25 日中 25 日が埋まり,今までの iGEM Advent Calendar の数倍の iGEMer が参加してくれました.この企画を通して認知し,交流が生まれたという話をいくつか聞き,非常に嬉しかったのを覚えています.

iGEM 2023 では,iGEM Japan Community として C102(夏) と C103(冬) に参加することができました.Advent Calendar では主に iGEMer 同士の交流が,コミックマーケットでは iGEMer と外の関わりが生まれたと思っています.加えて,iGEM 2022 でも行った iGEM Advent Calendar 2023 を企画しました.とてもありがたいことに,2023 は 25 日とも違う人が埋めてくれています.つまり日本の(元) iGEMer が 25 人以上参加してくれたことになります.これを書いている時点では,まだ終わっていないので結果は分からないですが,全ての枠が異なる人で埋まったというだけでも,数年前の日本の iGEM Community では考えられないことだと思っています.もちろん,私が日本の iGEM Community に与えた影響は微々たるものですが,それでも Community が少しずつ確実に大きく,そしてアクティブになっているのを感じて,企画してよかったと強く思っています.

長い長い私のオナニーもこれで最後です.

私のような小さな力でも,たかがこれくらいと思うかもしれませんが Advent Calendar を全部埋めてもらえるような Community にすることはできました.この記事を読んでくれたみなさんが少しずつ協力して,自分のために,Community のために,そして未来の iGEMer のために,小さな一歩を踏み出してくれる未来を願って終わりにしたいと思います.